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30日に出す人生二度目のコピー本、キラペンR18もののサンプル?というか導入部です。夢見が悪かったせいでテンション低めのペンギンですが、後半はラブモード全開でいつものツンが発動します(笑)
私の書く文章は短めのものばっかりなので、後日談収録させて二部構成にしようかな?と模索中です。コピ本だから薄いのに代わりはないけどね!
続きが気になる!という方は30日にスペースにおこしくださいwww
私の書く文章は短めのものばっかりなので、後日談収録させて二部構成にしようかな?と模索中です。コピ本だから薄いのに代わりはないけどね!
続きが気になる!という方は30日にスペースにおこしくださいwww
夢を見た。
海を泳ぐ夢だ。
故郷の海を、俺は泳いでいる。
たどり着く岸も島も見えない。
延々と続く灰色の海と空の間で、必至に呼吸をしながら泳ぐ。
決して波に呑まれないように。決して溺れないように。
泳ぐのを止めたその時に、自分は死ぬのだと思いながら。
「・・・ギン・・・・・・ペーンギーン!」
ぺちぺちと頬をうつ冷たい感触に、ペンギンの沈んでいた意識が浮上した。
見上げた先には鮮やかな青い空と、俺の顔を覗きこむキャスケットの姿があった。
いつもの防寒帽を被っていないせいで視界が明るい。
「こんな場所で寝るなんて珍しいね」
こんな場所、と言われて動かない頭を叱咤するように首をふり、周囲を見渡す。
潜水艦の甲板の上で唯一の日陰部分になっているそこは、時折涼しい風が吹きぬける。
たまっていた仕事を徹夜で片付け自室から出てきた自分は、無意識のうちにこの場所にたどりつき眠ってしまったようだ。
「・・・・・・・・・・、はよう。」
「はいおはよう。ちなみにもう昼すぎてるけどね」
飯は?と聞いてくるキャスケットに首をふることで返事を返すと、キャスケットはペンギンの隣に腰を下ろした。
「・・・にしても、あっついよねぇ」
「・・・違いない。」
キャスケットはかぶっていた帽子をぬぎ、ぱたぱたとはためかせる。数日前にたどりついたこの島の気候は夏。一年を通して常夏の島だった。
北の海出身の二人にとって歓迎できるものではない。
現にペンギンもキャスケットも既にツナギから袖をぬきさり、腰でしばっている。下に着ている黒いタンクトップにはすでに汗が滲んでいた。
「船長は?」
「ユースタスんとこ。明日の昼には戻るって」
キッド海賊団が同じくこの島に停泊しているという情報を聞いた日からローはあちらの船に足しげくかよっている。ペンギンも護衛としてついて行きたかったようだが、仕事がたまっていたせいでどうしてもついて行けなかった。
一瞬頭に浮かんだ金髪頭の思い人の姿に内心溜め息をつく。
会いたい、とは言えなかった。
ペンギンとキラーは、いわゆる恋人同士というやつだ。
会えばキスをして、手を握って、時には身体を重ねる。でもそれも、同じ島に上陸した偶然が重なった時のみだ。敵船の乗組員同士、当たり前のことなのだが。
それは船長もユースタスも同じ条件だと言えるが、ペンギンは船長たちよりも自分には立場というものがあると考えていた。
船長なら許される多少の我儘も、いざ自分が実行するとなると躊躇いが出る。キラーはどうなのかはわからないが、少なくともペンギンはそうだった。
「そんなこと気にする暇があったら会いに行けよ」と船長は言うが、ペンギンも所詮は海賊船の船員で、守るべき人と仲間がいる。船長のように自分の気持ちを前面に出すのも苦手だ。
「ペンギンは行かないの?」
「え」
「仕事終わったんでしょ?息抜きに出かけたら?」
こうやっていつものように背を押してくれるキャスケットにペンギンは本当に感謝しているが、
「・・・いや、やめておく。」
それに答えられたことは一度もない。
いつも通りの返答に溜め息をつかれてしまった。
「船長の積極性の1割でもペンギンにあればいいのに」
「性分だからな。なかなか思うようにいかない」
「会いたくないの?」
「・・・どうかな。会いたい気もするし、このまま会わないほうがいい気もする。」
「そうやって自分誤魔化してばっかだと、飽きられちゃうよ?」
「・・・・・・そうかもな」
キャスケットに苦笑してそう返すと「本気でとらないでよ!冗談なんだから」と怒られてしまった。
会いたくないわけでも触れたくないわけでもないのに、今一歩踏み出せずにいる自分はやはり臆病者なのだろうかと、ペンギンがそんなことを考えていると、船の船体につけられたタラップを上がる音が聞こえてきた。そして、見えてきた金色の髪にドキリと鼓動が高鳴る。
「ペンギン」
聞こえた声は男から発せられたものだった。いつもの仮面はつけておらず、手にはなにやら袋を持っている。
「キラー・・・」
「やっほー殺戮武人!ひっさしぶり~!」
右手を上げて呼びかけるキャスケットがちらりとペンギンの方を見て、何も言わないと判ると「こっち来なよ」とキラーを手招きした。
「・・・何をしてるんだ?」
「日向ぼっこならぬ日陰ぼっこ」
「・・・なんだそれは?」
「いやぁ夏島の気候って俺らには厳しくてさぁ~熱くて出かける気にもならないよ」
「俺達からすればこれぐらいが一番快適だがな」
「あっそ。冬島行って凍死したらいいよ」
他愛ない会話を行う二人をペンギンが眺めていると、キラーがその視線を捕らえた。ペンギンをを訪ねて船に来たことは明白だったが、上手く声がかけられなかった。
「なにしに来た」
こうやって素っ気無い言葉しか出ない自分が本気で嫌気がさす。
「お前を誘いに来た。」
その言葉に、キャスケットは「お!」と目を輝かせる。
俺の前にしゃがみ、視線を同じ高さにしたキラーを見返す。
「見せたいものがある。一緒に来てくれ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本編に続く。
えー少しネタバレになるのですが、今回の本の目標が
「キラペンでデート」
「ペンギンが海を好きになる」
「シャワー室でドッキング」←!?海を泳ぐ夢だ。
故郷の海を、俺は泳いでいる。
たどり着く岸も島も見えない。
延々と続く灰色の海と空の間で、必至に呼吸をしながら泳ぐ。
決して波に呑まれないように。決して溺れないように。
泳ぐのを止めたその時に、自分は死ぬのだと思いながら。
「・・・ギン・・・・・・ペーンギーン!」
ぺちぺちと頬をうつ冷たい感触に、ペンギンの沈んでいた意識が浮上した。
見上げた先には鮮やかな青い空と、俺の顔を覗きこむキャスケットの姿があった。
いつもの防寒帽を被っていないせいで視界が明るい。
「こんな場所で寝るなんて珍しいね」
こんな場所、と言われて動かない頭を叱咤するように首をふり、周囲を見渡す。
潜水艦の甲板の上で唯一の日陰部分になっているそこは、時折涼しい風が吹きぬける。
たまっていた仕事を徹夜で片付け自室から出てきた自分は、無意識のうちにこの場所にたどりつき眠ってしまったようだ。
「・・・・・・・・・・、はよう。」
「はいおはよう。ちなみにもう昼すぎてるけどね」
飯は?と聞いてくるキャスケットに首をふることで返事を返すと、キャスケットはペンギンの隣に腰を下ろした。
「・・・にしても、あっついよねぇ」
「・・・違いない。」
キャスケットはかぶっていた帽子をぬぎ、ぱたぱたとはためかせる。数日前にたどりついたこの島の気候は夏。一年を通して常夏の島だった。
北の海出身の二人にとって歓迎できるものではない。
現にペンギンもキャスケットも既にツナギから袖をぬきさり、腰でしばっている。下に着ている黒いタンクトップにはすでに汗が滲んでいた。
「船長は?」
「ユースタスんとこ。明日の昼には戻るって」
キッド海賊団が同じくこの島に停泊しているという情報を聞いた日からローはあちらの船に足しげくかよっている。ペンギンも護衛としてついて行きたかったようだが、仕事がたまっていたせいでどうしてもついて行けなかった。
一瞬頭に浮かんだ金髪頭の思い人の姿に内心溜め息をつく。
会いたい、とは言えなかった。
ペンギンとキラーは、いわゆる恋人同士というやつだ。
会えばキスをして、手を握って、時には身体を重ねる。でもそれも、同じ島に上陸した偶然が重なった時のみだ。敵船の乗組員同士、当たり前のことなのだが。
それは船長もユースタスも同じ条件だと言えるが、ペンギンは船長たちよりも自分には立場というものがあると考えていた。
船長なら許される多少の我儘も、いざ自分が実行するとなると躊躇いが出る。キラーはどうなのかはわからないが、少なくともペンギンはそうだった。
「そんなこと気にする暇があったら会いに行けよ」と船長は言うが、ペンギンも所詮は海賊船の船員で、守るべき人と仲間がいる。船長のように自分の気持ちを前面に出すのも苦手だ。
「ペンギンは行かないの?」
「え」
「仕事終わったんでしょ?息抜きに出かけたら?」
こうやっていつものように背を押してくれるキャスケットにペンギンは本当に感謝しているが、
「・・・いや、やめておく。」
それに答えられたことは一度もない。
いつも通りの返答に溜め息をつかれてしまった。
「船長の積極性の1割でもペンギンにあればいいのに」
「性分だからな。なかなか思うようにいかない」
「会いたくないの?」
「・・・どうかな。会いたい気もするし、このまま会わないほうがいい気もする。」
「そうやって自分誤魔化してばっかだと、飽きられちゃうよ?」
「・・・・・・そうかもな」
キャスケットに苦笑してそう返すと「本気でとらないでよ!冗談なんだから」と怒られてしまった。
会いたくないわけでも触れたくないわけでもないのに、今一歩踏み出せずにいる自分はやはり臆病者なのだろうかと、ペンギンがそんなことを考えていると、船の船体につけられたタラップを上がる音が聞こえてきた。そして、見えてきた金色の髪にドキリと鼓動が高鳴る。
「ペンギン」
聞こえた声は男から発せられたものだった。いつもの仮面はつけておらず、手にはなにやら袋を持っている。
「キラー・・・」
「やっほー殺戮武人!ひっさしぶり~!」
右手を上げて呼びかけるキャスケットがちらりとペンギンの方を見て、何も言わないと判ると「こっち来なよ」とキラーを手招きした。
「・・・何をしてるんだ?」
「日向ぼっこならぬ日陰ぼっこ」
「・・・なんだそれは?」
「いやぁ夏島の気候って俺らには厳しくてさぁ~熱くて出かける気にもならないよ」
「俺達からすればこれぐらいが一番快適だがな」
「あっそ。冬島行って凍死したらいいよ」
他愛ない会話を行う二人をペンギンが眺めていると、キラーがその視線を捕らえた。ペンギンをを訪ねて船に来たことは明白だったが、上手く声がかけられなかった。
「なにしに来た」
こうやって素っ気無い言葉しか出ない自分が本気で嫌気がさす。
「お前を誘いに来た。」
その言葉に、キャスケットは「お!」と目を輝かせる。
俺の前にしゃがみ、視線を同じ高さにしたキラーを見返す。
「見せたいものがある。一緒に来てくれ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本編に続く。
えー少しネタバレになるのですが、今回の本の目標が
「キラペンでデート」
「ペンギンが海を好きになる」
ですww
最後変なのがまじってますが、せっかくR18にするなら普段しない場所でしない体位で書こうかなと思った関係でそうなりました。勢いって怖いですねwww
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文とか絵とかコスプレとか色々手を出していたりするダメ人間。いろんなことに迷走気味
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