どこにもたどりつかない。 嫌いなものと好きなもの03 忍者ブログ
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バン×カゲロウ×キャスケットでキャス総受け3P話です。

・今回は18禁はありません。
・あとちょっとバトってます。殺し合いっぽい喧嘩
・続き物です。前のを読んでないと意味がわからないよ!www

以上のことを理解した方のみ、つづきからどうぞ!


 


キャスケットが叫んだ瞬間、銃を握るバンの手に鈍く光る糸のようなものが巻き付いた。
突然の出来事に驚いたバンが銃を取り落とす。

「なっ!?」
「ふふ・・・」

その糸はカゲロウの左の袖口からのばされていた。
次いでカゲロウは右腕を勢いをつけて横なぎに動かす。ヒュンッと、空を切る音が聞こえ、バンの首に同じ糸が巻き付く。

「ぐっ・・・!」

気道を圧迫するそれをゆるめようとバンは糸に手をかけるが、次の瞬間には強い力に引っ張られるかのように床へと叩きつけられていた。
先ほど取り落とされた銃と同じように、なす統べなく仰向けに倒れ込むバンの肩を踏みつけながら、カゲロウは至極楽しそうにほほえんだ。

「油断しちゃだめだよ。守れるものも守れなくなっちゃうでしょ?」
「て、めぇ・・・!」
「これいいでしょー?超合金製の強化ワイヤーだよ。少しでも力が入っちゃうと簡単に輪切りにできるんだけどね。・・・人間くらいは。」

そうしなかったのは仲間を思ってのことか。それとも単なる気まぐれか。それは目の前の出来事を呆然と見つめることしかできないキャスケットにもわからなかった。

「いつも思ってたんだけどさ、バン。あんたってキャスのこと好きなの?」
「「!?」」

一色即発といったこの場にふさわしくない質問がカゲロウの口から飛び出す。

「だとしたら困るなぁ・・・いや俺は別に困んないんだけどキャスがね。」
「っ・・・」
「キャスが誰を選んでも俺はキャスとセックスするだろうしね。はは・・・想像しただけで楽しそうだ」
「てめぇ・・・!」

無理矢理に身体を押し開かれる時の、キャスケットの泣き顔を思い出したカゲロウは恍惚ともとれる笑みをもらす。
それに怒りを露わにしたバンが、体を無理矢理動かそうとすると、カゲロウは左からのびる糸に振れ、くいっとその糸を指で引き上げた。
途端、ワイヤー同士の軋みと、ぶつりと皮膚の裂ける音が聞こえる。

「っ!」
「暴れる悪い子にはお仕置きをってね。まぁあんたは俺の好みじゃないけど。」
「っざけんな変態野郎!こんなもん・・・っ!」

腕が傷ついてでもカゲロウにつかみかかろうとしたバンの腕がびくりと痙攣する。
驚いたバンは己の腕に感じる違和感に驚愕した。
その様子を上から見下ろすカゲロウは、実に楽しそうだ。

「・・・ねぇバン。もしかして俺の武器忘れちゃった?」
「!?」

バンは失念していた。カゲロウが持つ最大の武器は、彼の手により調合された毒だということを。
大型の海王類を一発でしとめられるものから体の自由を奪うだけのものまで、その種類は千差万別。数百種類の薬品を使いこなす毒のエキスパートだということを。

「テメェ、まさか・・・」
「あぁ。安心していいよ。今日のはそんなに強くないから。・・・まぁ副作用が、あるにはあるけどね」

言うと、カゲロウは手にかける力を緩め、2つのワイヤーをしゅるりと袖の中へと納めた。
そして、バンが開け放したままだった扉を閉めようとゆっくりと歩き始める。
バンはすでに半身が痺れはじめ、身動きがとれない。

「バン!」
「くっ・・・キャ、ス・・・!」

その様子を見る限り、血管から混入された毒は、毒というよりも痺れ薬に近いらしく、身動きはとれずともバンの意識ははっきりとしているようだ。

キャスケットもなんとかバンを助けようと起きあがるも、両手を縛られているためベッドから降りることができない。なんとか腕を抜こうと奮闘していると、背後からカチリと錠が落ちる音がした。

「それじゃ、邪魔者もいなくなったし、再開しよっか」
「っ!や・・・嫌だ!」
「?どうして?」

首をかしげて問いかけるカゲロウに、キャスケットは怯えながらも言葉を紡ぐ。

「バンが・・・バンが、このままだと・・・!」
「死ぬだろうねぇ。まぁたいした量じゃあないし・・・もって12時間ってとこかな?」
「解毒剤はっ!?」
「もちろんあるよ。ただし、この部屋のどこかにね。」
「そんな・・・!」

この場で自由に動き回れるのはカゲロウのみ。つまり、バンを生かすも殺すもバン次第ということになる。

「死なせたくない?」
「あっ当たり前だろ!?」
「それは、キャスがバンを好きだから?」
「大切な仲間だからだ!!」
「・・・仲間、ねぇ」

間髪入れずに答えたキャスケットにカゲロウは苦笑する。その笑みが意味しているものを知ることがないまま、キャスケットはカゲロウに懇願した。

「なんでも言うこと聞いてやるから!なんだってしてやるから!だから・・・だからバンを助けろ!」
「・・・へぇ?いいの?」

カゲロウはベッドに乗り上げ、キャスケットに問いかける。

「そんなこと言ってたら、俺はキャスに酷いことしちゃうよ?とんでもないことオネダリしちゃうかもしれないよ?」
「いいよ。それでも・・・」
「ん。交渉成立。」

ちゅっと、カゲロウはキャスの頬に口づける。
部屋に広がる情事の匂いと血の香りにふさわしくない、優しい口づけだった。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次からだから!次から3Pに入るから!!(笑)
相変わらず小出しばかりでごめんなさいorz


 
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