どこにもたどりつかない。 どんな姿でも君がすき?02 忍者ブログ
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年齢操作連載ふたつめ。
ローさんは自分が気に入った奴か、仲間しか診察しないんだろうなーという私的な妄想があります。あんまり人助けとか安請け合いしなさそうだし・・・時々気まぐれに大金と引き換えに手術したりいいよ!とか思いますが、それなんてBJとか思ったりwwww





どんな姿でも君がすき?02





「ぶっっ・・・!!くくくく・・・っ」
「「「笑うなっ!!」」」

姿を変えられてしまった三人は、ローの提案で身体に異常がないか診断することになり、医務室に来ていた。事情を知らないカゲロウはローの説明を受け、三人の姿を見た途端、今までにないほど爆笑していた。

「だ、だってっ・・・ははっヤバい腹痛い」
「船長・・・こいつ殴っていいか?」
「検査終えてからにしろ。」

ぱきぱきと拳を鳴らして殺気をまきちらせるバンの頭を小突きながら、ローは三人のカルテを棚から取り出していた。

「順当に考えてキャスケット、バン、ペンギンの順だな・・・キャス、こっちこい」
「はーい」
「え~キャスの検査俺にさせてよ。隅から隅まで調べてあげるから♪」
「却下。」

下心丸出しのカゲロウに今度こそバンの鉄拳が飛んだ。
その後暫く三人の検査が続き、それぞれ特に異常がないことが確認された。
が、しかし・・・

「問題があるとすれば、ペンギンくらいか。」
「そだね。まぁ今は島に船つけてるわけだし、あんま問題はないけど・・・」
「・・・・・・・・・・・・。」

部屋の隅で膝をかかえて項垂れているペンギンの顔には黒縁メガネがかけられていた。

「まさかの近視とはな・・・とりあえず、元にもどるまではかけとけよ?」
「若い頃から明かりつけねぇで本読んでるからそうなるんだよ」
「だ、大丈夫だってペンギン!似合ってるって!」
「老眼デビューおめでとう♪」

キャスケット以外フォローする気のまるでない言葉がかけられ、ペンギンのテンションがどん底へ落ちていく。見た目だけを言えばこれ以上ないほど似合っているのだが、本人にとってはどうでもいいようだ。近い将来確実に目が悪くなっているという事実に打ちひしがれている。

「あーあーへこんじまって・・・どーすんだよコイツ」
「そういうバンはあんま気にしてないみたいだね?」

検査を終えて落ち着いたのか、バンはいつも通りの落ち着きを取り戻していた。
医務室が禁煙のせいで煙草が吸えないのが少し不満なのか、火のついていない煙草を弄んでいる。

「ジタバタしたってどーしょーもねぇだろうが。キャスみたくガキになっちまった訳でもねぇし、仕事の続きしてくらぁ」
「吸うなら甲板に上がりなよ~」
「・・・うっせ。わーってるよ」

ひらひらと手をふってバンは医務室を出て行った。
検査を終えてローがぬいだ白衣を受け取っていたキャスケットも「俺も仕事戻らなくちゃ・・・」と言ってぶかぶかになった帽子をかぶった。

「キャス、お前この後の仕事なんだ?」
「え・・・今日は甲板の掃除と、夜は見張りっすね。」
「誰かに代わってもらえ。」
「えぇ?俺できますって!」

突然ローに仕事を休めと言われて戸惑うキャスケット。その表情がなんとも愛らしく、ローは思わず頭をくしゃりと撫でた。

「できねぇこともねぇけどな、身体はガキ仕様になってんだぞ?ガス欠はえぇし、見張りなんかしたところで途中で寝ちまうのがオチだ。」
「う・・・で、でも・・・」
「誰か適当に非番のやつ捕まえろ。」
「そーそー。皆キャスには甘いし、たまには休みとったら?」

実際、今の姿ならば何をねだられても断られることなどまずないだろう。
渋々頷きながら了承したキャスケットは、白衣を抱えて医務室を後にした。廊下の方でドタンと躓いてこけたような音が聞こえた。

「さてと、あとは・・・おいペンギン。いいかげんお前も仕事に戻れ」

カルテで後頭部を叩かれ、ペンギンものろのろと立ち上がった。

「なぁ船長、後ででんでん虫を・・・」
「断ったところであいつらが来ないとでも思うか?」

行動を起こす前にバッサリと結論を出され、ペンギンは壁に手をついて下を向いた。
ローの言うとおり、理由も告げずに来訪を断ったところでキラーが来ないわけがないのだ。その上、ローはキッドを呼びつけているため、今更来るなとも言えない。寧ろ言いたくないのだろう。

「どうしても嫌ってんなら部屋に鍵でもかけとくんだな。」

まぁ無理だろうけど。と笑いながらローは医務室を後にした。
はぁ、と深い溜め息をついて項垂れるペンギンにカゲロウは苦笑した。

「そんなに落ち込むことでもないんじゃない?ペンギン本人が変わっちゃったわけじゃないんだしさ」

珍しくフォローをいれられ、ペンギンは視線を上げ、後ろを振り向く。
すると、顔の横に両手をつかれ、壁際に追いつめられる体勢になってしまった。

「それに・・・なかなか美味しそうに育ってるじゃん。その顔であの優男、誘ってみたらどう?」
「・・・おい。」

やめろ、と続けようとした唇にちゅっと触れるだけのキスをされ、頬を撫でられた。

「お前な・・・その悪食、治さないといつか痛い目見るぞ?」
「減るもんじゃなしに・・・味見くらいで吠えないでよ。」
「お前はよくても俺は嫌だ。」
「カレシに操立て?可愛くなっちゃって・・・ローばっかり見てた昔とは違うね」
「不快だって言ってるのが聞こえないのか?」

ギロリと睨むペンギンの双眸に微笑みを向け、カゲロウはいつの間にかしていた拘束を解いた。

「はいはい。ちゃんと聞こえてるよ。ウチの副船長さんはおっかないねぇ」
「ふん・・・」
「で?これからどうする?本当に嫌なら俺の携帯でんでん虫貸すけど?」

机の上を片付けながら問いかけるカゲロウに、ペンギンは突っぱねるように「いらん」と零し、自室へと戻っていった。残されたカゲロウは、あの調子ならなんとかなるだろう、と世話のやける仲間に一人苦笑していた。





その頃、キャスケットは談話室で一人、ソファに座ってココアを飲んでいた。
非番の仲間達に仕事を代われないか相談にくると二つ返事でOKされ、さらにはお菓子やココアまで入れてくれたのだ。いたれりつくせりの状態で久々にゆっくりとした時間が過ごせそうだとキャスケットは上機嫌になっていた。

『うーん・・・子供になった時は吃驚したけど、こんな風にゆっくりできるなら結果オーライってとこかな?』

子供の身体でぐるりと談話室を見回すと、いつもより天井が高く、部屋が広く感じる。
自分の本がある本棚や背の高い机の上が見えないのは少し不便だが、安心して落ち着いた気持ちになれる空間まで広がったように感じて、キャスケットは深く息をすいこんだ。

「ふぁ~・・・」

途端、ゆっくりとした眠気に襲われ、瞼がゆっくりと閉じられていく。

『あ、そういえば・・・今日なんか、予定あったような、気が・・・・・・』

こくりこくりと船をこいでいると、そのうち糸が切れたようにこてんとソファに横になってしまった。ココアの甘い香りがする部屋の中、すぅすぅと穏やかな寝息が静寂の中に消えていった。










・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハートの海賊団は定期的に健康診断とかしてて、異常がありそうな時はそのつど検査してるといいなーなんて妄想回でしたww
途中入れたカゲペン的なものはだたの俺得です^q^
次回からキッド海賊団でるぞー
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