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昨日行われたキドペンチャットに触発されてネタで出ていた現パロで大学生キッド×年上ペンギンの設定いただいて書いちゃいました(笑)あの場にいた全ての女神様に感謝!
いつものツンデレペンギンとはまったく違うペンギンになってしまう予定なので苦手な方は読まない方がいいかも・・・?
あとやっぱり私の書くキッドはキッドにならない・・・orzなんだこの乙女キッドwww
非純愛幸福論
そいつは俺の大学の学部の助教授だった。
男女問わず惹きつける整った顔立ちに、柔らかそうな黒髪。
すらりと長い手足を持つ痩躯に、少し筋張った手にはいつも難しそうな本を抱えている。
綺麗にアイロン掛けされたYシャツは清潔感に溢れ、俗物には染まらない真っ白な印象を周囲に植え付ける。
それが俺の知っているペンギンという男だった。
入学してまだ数日もたってはいないけど、やけに目につく男。
そんなペンギンについて、最初に聞かされた噂話・・・
「アイツの趣味、男漁りらしいぜ?」
まだ名前も覚えきれていない同じゼミの先輩にそう聞かされた。
新歓コンパの一席でのことだ。こういったただの顔合わせのための飲み会でしかないが、出席しない訳にもいかず、俺は終始隅の方でどうでもいい会話を続けている男だらけのテーブルにいた。
「・・・なんスかそれ?」
「え?マジで?あの人ソッチ系なんですか?」
「いいや。男に限らず女もな・・・とにかく気に入った奴見つけたらソッコー食っちまうっつーバケモンみてぇな奴なんだよ」
「そうそ。俺らの間では有名なウワサだよ」
下卑た笑みでそう語る先輩がチラリと離れたテーブルの方を見る。
初老の教授に酒をついでいるペンギンがいた。
いつものYシャツではなく、ラフなVネックシャツに黒縁メガネという少し珍しい格好だ。いつもはコンタクトなのかもしれない。
大学にいる時とは違う印象につい見入ってしまう。
すると、俺の視線に気付いたのか、こちらに顔を向けてにこりと笑った。
思わず顔をそらし、残っていたビールに口をつけた。
「いやそれがよ、実際アイツにいいようにされた挙句、捨てられてる奴等続出してんだよな」
「毎年この時期になると何も知らねぇ新入生漁ってるらしいし。」
「あぁそれ俺も聞いたわ。なんかよ、すげぇテク持ちらしいじゃん?」
「そもそもあいつって何?男抱くの?それとも抱かれるの?」
「どっちでもいけるってってのも聞いたことあんな。・・・ま、あの見た目からして抱かれる方なんじゃん?けっこうキレイな顔してっし」
「なんスか先輩~もしかして先輩もモーホーッスか?」
「うっせ。男抱く趣味なんかねぇよ」
「ま、関ったが最後ってこったな。酷い話じゃあ大学辞めちまった奴もいるらしいし」
お前ら気をつけろよ~?と冗談めかして笑っている先輩や同期の男達の会話に交じる気があまりおきず、俺は無心に酒を飲み進めていた。
このテのゴシップはどこにだって転がっている。
他人より頭一つ飛びぬけている奴、ただ単に目立つ容姿の奴、喧嘩の強い奴・・・
その他大勢とは違った点がある人間は、どこにいたってそういった扱いを受けるのが常だ。
それは俺も例外じゃない。腕っ節が強いせいか、この生まれつき赤い髪のせいかはわからないが、どうやったって浮いた存在になっちまう。
・・・まったく。ハタ迷惑な話だ。
「あれ?どこ行くんだ?」
「煙草切れた。近くにコンビニあったろ?行ってくる」
「おー!もうちょいしたら二次会んとこに移動だし、戻ってくんなら早めになー」
同期の奴の言葉にひらひらと後ろ手をふって店を出る。
飲み屋の連なる一角を通り過ぎ、暗い夜道にぽつりと一件だけあったコンビニに足を踏み入れた。
『ちょっと飲みすぎたか・・・』
いつもよりハイペースで飲んでいたこともあってか、少し頭がフラつく。明日は大学は休みだが、付き合いの長い親友と久々に会う約束をしていた。今日はさっさと帰って寝よう。
そう考えて、携帯で二次会は欠席するとメールしようとしたところで手がとまる。
「あれ?俺、携帯・・・」
「お探しのものはコレか?」
不意に背後から聞こえた声に一瞬思考が停止した。ゆっくりと振り向くとそこにいたのは、やはり予想していた相手だった。
「テーブルに忘れてたぞ?赤髪クン。」
少し首を傾けて笑っている男を見た瞬間、先程まで聞いていた会話の一端が脳内再生された。
そのせいか、一瞬返事が送れてしまった。
「あ、えっと・・・なんで・・・・・・」
「席立つの見えたから。二次会フけるのかなーって。」
違った?と問いかけられ、咄嗟に首を縦に振ると、ペンギンはふっと笑った。
その笑みから先程目が合った時に向けられたものと同じような視線を感じて、俺はどうにも気恥ずかしくなって視線をそらした。
とにかく携帯を返してもらおう。
そう思って、目の前に差し出されていたままだった自分の携帯に手を伸ばす。
するとペンギンは、すいっと避けるように携帯を持つ手を上げた。
「なぁ、赤髪クン。一つ提案なんだけど」
「・・・なんスか?」
「俺、これから家で飲みなおすんだけど・・・一緒にどう?」
「はぁ?」
その言葉に俺はおもいっきり眉をひそめた。
つい数秒前まで会話もしたことがなかった相手からの突然の誘い。平素ならソッコーで断って踵を返していたところだが、先程まで聞いていた会話の内容がチラついていたせいで、足は止まったままだった。
まさか自分は狙われているのか?そう考えたところでバカバカしいとその疑問を打ち消す。あんなのはただの噂だ。そんなものに振り回されたくはない。
だが、その真偽が気になるのも確かで・・・
そこでチラリともう一度ペンギンを見ると、今度は苦笑していたような困った顔をしていた。
「あー・・・もしかして、俺の変な噂とか聞いちゃってたりする?」
「え・・・いや、まぁ、その・・・」
「隠さなくていいって。・・・なんか俺、学生の頃から色々言い寄られたりしてて・・・当時は恋愛する暇も興味もなかったからフりまくってたんだ。そのせいで変な噂流されちゃってさ。もう散々だよ」
ははっ、と明るく笑い飛ばすにしてはなかなか重い話だ。
「・・・ま、噂は噂ッスよ」
自分にも身に覚えのない話ではない。
高校時代はよく覚えのない喧嘩の犯人扱いをされたりしては問題児扱いされていたものだ。
「俺は自分で見たものしか信じねぇし。別に他人の言うことなんか気にしなくていいっしょ。」
「そうだな。・・・新入生相手にする話でもなかったか・・・ごめんな?」
申し訳なさそうにしている様はやはり普段の真面目な印象そのままの姿で、俺は妙に安堵した。
「っ、と・・・引き止めて悪かった。やっぱり一人で帰って飲みなおすことにするよ」
そう言って奥の酒売り場の方へ足を向けたペンギンが、目の前を通り過ぎていく。
頭一つぶん低い身長。ふわりと香る石鹸と少し甘いシャンプーの香り。
それに気付いた瞬間、俺はなぜか、その人の手をとっていた。
「・・・なに?」
振り向いた男の顔に疑問符が浮かぶ。
だが俺も俺のした行動の意味がわからない。あーとかうーとか言葉にならない声が少し出ていった後、「ちょっとくらいなら、まだ飲める、かも・・・」と漏らすと、ペンギンの表情が綻んだ。
「お前、イイ奴だな」
そう言って笑うペンギンの表情を見ていると、顔に熱が集まってきて、つい視線を外してしまう。落ちた視線の先には繋がれたままの手があって、気まずくなってパッと手を離した。
「お、俺、煙草買うんで・・・」
「うん。先にレジ行ってろよ。適当に酒選んでくるから」
「・・・うっす。」
踵を返すペンギンに背を向けてレジへ向かった。いつも吸っている煙草を選んで会計をすませ、外に出る。何故か無償に煙草が吸いたくて仕方なかった。
「ふぅ・・・」
溜め息と一緒に紫煙を吐き出せば、なんだかもやもやしたままだった胸の内まで出て行くようだ。
『噂ってのは、案外役にたたねぇもんだよなぁ』
淡いオレンジ色をして焼けていくフィルターをぼんやり見ながら苦笑した。
その時俺は、ある事実にまったく気付いてはいなかった。
そう。
火のないところに煙は決して立たない。ということを。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
続く?
大学生キッド×年上ペンギン設定いいな~現パロなら書けるかな~と思って挑戦した結果がコレだったよ!\(^o^)/
ビッチなペンギンはやく書きたいです^q^
肝心の書きたい部分が書けてないので、また続き書こうと思います。
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文とか絵とかコスプレとか色々手を出していたりするダメ人間。いろんなことに迷走気味
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